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家づくり|内装材をどう選ぶ?

内装の役割と基準
内装材とは、内部の最終的な仕上げに使われる建材で、天井、壁、床材とその補足材のことを指します。部屋の印象を決めるだけでなく、居住性にも少なからず影響を与えます。
シックハウス対策
内装材は建築基準法による制限を受けます。シックハウス対策として建材や接着剤、塗料に含まれるホルムアルデヒドを規制するものです。
ホルムアルデヒドの放散量が極めて少ないことを表すF☆☆☆☆等級の内装材は、使用面積の制限を受けません。現在では国内で流通する内装材の大半がF☆☆☆☆になっています。
ホルムアルデヒドだけでなく、厚生労働省が室内濃度指針値を掲げる化学物質13品目についても自主規制する動きがありますので、商品を選択する際の目安になります。
内装材の種類
内装材には色々な素材があり、デザインや予算に合わせた選択ができます。
壁紙(クロス)
合成樹脂や布、和紙などの壁紙を内装下地材の上に貼り付ける内装仕上げです。施工しやすく、コストが低いことから一般的に用いられています。特にビニルクロスは価格が安いこと、豊富なデザインが選べること、耐久性が高いことから多くの住宅で採用されています。
自然素材を用いた壁紙には、布や紙、和紙があります。質感や温かみがある上質の壁紙で、通気性があることも大きな特徴です。
豊富な色や柄から選べるのが壁紙のメリットで、デザインが異なっても価格はそれほど変わりません。部屋の用途に合わせ、インテリアコーディネートを楽しみたいものです。汚れやすい腰下だけを張り替えられるように張り分けるといった使い方も効果的です。
塗り壁
漆喰に代表される、左官職人が左官材料を塗りつける仕上げです。漆喰のほか、火山灰や化石の堆積物などが
原料の自然素材系塗り材、土壁などがあります。素材に質感があり、塗り方によっても雰囲気が変わるため、表現力が高いという特徴があります。調湿効果や消臭効果などをもつことから、注目を集めています。
塗料
塗料仕上げは、好みに合わせて種類や色が選べます。リフォーム時の塗り替えも簡単です。曲面にも容易に対応できます。最近はシンナーを使用しない水性塗料や天然素材を原料とする塗料が一般的になり、室内でも安心して利用できます。
木材
加工をした羽目板や腰板と呼ばれる木材を壁面に張ることで、落ち着いた高級感のある仕上げになります。壁一面に張る場合もありますが、腰板と壁紙・塗り壁を組み合わせることもしばしばです。ヒノキやスギ、パインといった針葉樹から、メープルなどの広葉樹まで、インテリアに合わせて多様な樹種が選べます。
パネル化された壁材
機能性を重視してパネル化された壁材を、下地材に接着するタイプの仕上げです。吸放湿性をもたせた調湿建材や、キッチンなどに使う不燃壁材があります。デザインの選択肢が少ないことが欠点です。
床材
床材の種類は、畳、フローリング、カーペット、天然石、人造大理石、リノリウム、クッションフロア、コルクタイルなどがあります。素足で歩いたり寝転がったりすることが多い場所、水がかかりやすい場所など、暮らし方に合わせて選択していきます。
床暖房を希望する場合は、床材が床暖房に対応しているかどうか、事前に確かめておきましょう。
天井
基本的には壁と同じ仕上げ材を使いますが、ロックウール吸音板など吸音性の高い天井材もよく使用されています。天井は手が触れる場所ではないので、汚れにくさや堅牢性にそれほどこだわる必要がなく、選択の幅が広がります。
まとめ
内装材は「仕上げ材」と「下地材」があり、さまざまな種類・素材があります。快適な生活のためには、見た目やデザイン性だけでなく、調湿性、吸音性などの機能面もしっかり重視して選ぶようにしましょう。