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家づくり|ほどよい室内温度と結露防止①

快適な温度の秘密
冬の朝、窓ガラス一面の結露に、余計に寒さを感じる、、、昔の家ではそれが当たり前でした。今では壁や窓の断熱を考え建てることで、結露防止が可能です。
ほどよい室内温度
日常生活を振り返ってみると、屋外より屋内にいる時間が圧倒的に長いことは明らかです。私たちは生涯のほとんどを天井・壁・床に囲まれて生きているといっても過言ではありません。室内では過度の暑さ寒さを排することが、健康的な生活を送るうえでとても重要です。
では寒い冬、暑い夏に「ほどよい」とは、どのような環境でしょうか?
ファンヒーターやクーラーで空気を温めたり冷やしたりするだけでは、健康的な環境にならないことがわかってきました。冬の晴れた日、よく陽の当たる場所を想像してみてください。窓を開けていてもポカポカ暖かく過ごせます。また、真夏のアスファルトの道路と比べて、緑の茂った木陰はどうでしょうか。少しの風が吹くだけでも涼しく、いかにも快適な感じが想像されます。
このように、夏に空気の温度が高めでも不快でない状況、冬に低めも気持ちよく過ごせる状況があります。冬のひだまりや夏の木陰に感じる快適さの秘密を知り、家づくりに取り入れましょう。
快適の鍵は熱の伝わり方にあり
人が感じる快・不快には、熱の伝わり方が大きく関係しています。熱は、温度の高いほうから低いほうへと移動し、次の3つの方法で人の体に伝わります。
【伝導】
物質(固体)を介して熱が伝わること。モノに触れている部分から人体に熱が伝わります。たとえば、床に触れている足の裏が温かく感じられたり、冷たく感じられたりする現象は、床からの熱の伝導によるものです。
【対流】
液体や気体の流れ熱が移動すること。温められた水や空気は上に上がり、冷めた空気は下に下がり、その移動で熱が伝わります。エアコンの温風や冷風で熱が伝わるのは対流によるものです。
【放射】
温度差がある物体間で熱が移動すること。焚き火にあたると暖かいのはこの放射によるものです。
室内環境では、壁や床のもつ熱が空気を素通りして人の体に伝わります。ある研究では、冬に「床・壁・天井・窓の表面温度が高くて室温が低い」場合と、「床・壁・天井・窓の表面温度が低くて室温が高い」場合とでは、人は前者のほうをより快適に感じるということが分かりました。すなわち対流よりも放射のほうが、快適さを左右するということです。
まとめ
上記で述べたように、家づくりでは、この放射環境を整えることが快適に過ごす鍵です。冬に壁や床・窓の表面温度を高めに保つには、断熱材をしっかり入れて隙間風が入らないように気密を施します。夏は、それに加えて日射を遮り風通しをよくしましょう。