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家づくり|スマートハウスって何?

スマートハウスとは?
自動で省エネ・創エネできる家
スマートハウスの「スマート」は、エネルギー消費や光熱費が少なくて済む(=スマート)と、賢く軽々と省エネが図れる(=スマート)の、ふたつの意味をもっています。端的にいうと、個々の住宅で電気をつくり、他のエネルギーも含めその最適な使用を一括管理し、節電・省エネを徹底する住宅を意味します。これまでの省エネエコハウスでは設備や機器類がバラバラに働いていましたが、スマートハウスでは発電設備と最新の冷暖房・給湯機器を活用し、最もロスのない制御を自動で行います。
スマートハウスの設備
スマートハウスに欠かせないのは、発電設備と蓄電池、エネルギー管理システム。なかでも最も特徴付ける設備が、HEMS(ヘムス)と呼ばれる家庭用のエネルギー管理システムです。HEMSは、ホーム・エネルギー・マネジメント・システムの略で、パソコンのルーターに似たホームサーバーを設置し、住宅内の電気機器・設備機器をネットワークで接続します。機器の稼働状況やエネルギー使用量が、「見える化」されているのがポイントで、住人の省エネ意識を喚起します。
また、機器類の監視や遠隔操作が可能で、太陽電池・蓄電池・エコキュートやIHクッキングヒーター、さらにはエアコンなどの家電、電気自動車などを効率よく自動制御します。
スマートメーターの導入も促進
検針員が各住宅を訪れ、表示されたアナログ数値を読み取っていたのが電気使用量の計測でしたが、これを人が介在せず自動化したものがスマートメーターです。これまで1ヶ月分の総使用量の表示だけだったのが、データがデジタル化されることで、15分ごとや30分ごとなど、リアルタイムで使用量が分かるようになります。しかも、こういった情報が電力会社だけでなく、使用者も受け取ることができるようになります。
さらに、スマートメーターとつながった住宅内のディスプレイに電気の使用状況を表示したり、太陽電池など家庭における発電電力の測定やリアルタイム表示、パソコンやスマートフォンなどにデータを送信して情報処理を行うなど、「見える化」と「情報の双方向化」によって、消費者の省エネ意識を高める効果が期待されています。
電力を供給する側でも、検針コストを削減する以外にも大きな成果がスマートメーター普及に期待されています。電力のピーク需要時の詳細な動向が把握できることと電力の開通・遮断が自動で行えることにより、時間帯・需要量に応じ変動する電力プランの設定やピークシフト(電力需要の最大になる時間を他の時間帯にずらすこと)操作の自動化が可能になります。
スマートハウスのメリットデメリット
メリット
スマートハウス最大のメリットは、HEMSによる連携でエネルギー消費量が見える化され、エネルギーを効率的に使えるようになることです。
無駄なエネルギー消費を抑えることで、CO₂の排出量を減らすことができるため、快適に暮らしながら環境に優しい生活を実現できることが、スマートハウスのメリットです。
また、スマートハウスには電気料金を大幅に削減できるメリットがあります。日中、太陽光発電システムで発電した電力を住宅用蓄電池や電気自動車に蓄えて使用するので電力会社から電気を買う必要がほとんどなくなり、出費を大きく抑えることができるようになります。太陽光発電で余剰になった電力は、電力会社に売却することも可能です。
さらに、「電力の自給自足」を可能にするスマートハウスは、万が一の災害時や停電時にも、自宅で電気を使うことができライフラインが確保できるというメリットもあります。
地域によっては太陽光発電システムや蓄電池などの導入に補助金制度がある場合がありますので、これらを利用し高額になりがちな初期費用をうまく抑えるようにしましょう。
デメリット
一番大きな負担は、導入コストおよび維持費用が高額になりやすい点です。
太陽光発電システム・蓄電池・HEMSの設置時には、高額な初期費用が発生します。さらに、品質を維持していくための定期的なメンテナンスに費用がかかる可能性があります。補助金制度を有効活用した上で、導入・維持費用とエネルギー効率化によるコスト削減効果のバランスを考えて検討しましょう。
また、太陽光発電システムは環境に左右されるため、天候状況や立地によっては充分な電力を確保できない可能性もあります。屋根の向きや太陽光パネルの設置枚数などを含め、最大限の電力を確保できる設置方法を検討してください。
まとめ
スマートハウスの魅力は、環境に配慮しながら便利な暮らしができるという点です。全国各地で地震やゲリラ豪雨が頻発している昨今、防災対策としても有効です。
また、政府は2030年までに全世帯へのHEMS普及を目指しており、スマートハウスは今後ますます注目されていくと予想されます。
エコな生活で電気代を節約したい、スマートフォンやインターネットを使って快適な暮らしがしたいという方は、ぜひスマートハウスを検討してみてください。